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2015年4月12日 (日)

餘部橋梁物語 僕らの町に汽車がやって来た 第27話

> すっかり元気になった猫尾は早速人夫の手配のために猫尾の同僚や後輩の一人親方などを中心に声をかけるために再び飛び出していったのでした。
> さすがに、今回は財布は忘れずに飛び出していきましたけどね。

猫尾は、自転車に颯爽と乗ってまずは気のおけない幼馴染でもある後藤の家に向かいました。
小学生の頃は、二人で川で魚を取ったり、近くの畑でスイカを盗んだり・・・

親方の家からだと自転車で5分ほどで後藤の家です。

「おい、敬一いるか?仕事の話できたんだけど。」

  「敬一はいないよ、仕事に行ったけど。」
  「その声は、次郎かい。」

「おばさん、そうだ。次郎だ。」

  「今日はなんの用事だい。敬一は朝から鎧の方に仕事に行ったから帰りは遅くなるんじゃないかい。」

「実はな、餘部の集落に駅が出来るんだって、餘部の橋梁のすぐ傍に駅が出来るんだそうだ。」

  「本当かえ、だまされてるんじゃないのかえ。」

にわかに、敬一の母は中々信じてくれません。

「本当だって、親方から聞いてきたんだから。実は再来週あたりから基礎工事に入るらしいんだけど、山の中腹に駅を作るから機械が入らないんだって。そこで人夫の手配を頼まれたと言うわけさ。」

  「そんなうまい話があるんだねぇ。」

「ということで、敬一に伝えといてよ、来週までに最低10人は集めないといけないんだ。」

  「分かったよ、ありがとうよ。」

敬一には会えなかったものの、あいつも仕事が無くて隣町まで仕事に行ってることを思うと一日も工事が始まってほしいと思う猫尾だったのです。

さて、他にも数軒、猫尾の知っている若い衆に何人かあたって見ました。
あるものは、漁に出かけ、あるものは畑仕事に精を出していたので人夫の話は断られましたがどうにかこうにか20人ほどを集めることが出来ました。

これでやっと、顔がたつそう思った猫尾はもうすっかり夢気分でした。

工事の初期は、整地作業が中心になるので、今回の20人で足りると思うのですが問題は中期以降でした、工事の進捗度合いによって異なりますが6月になると梅雨の季節になりますので出来るだけ工事を前倒ししたい。そうなると、人夫の数が圧倒的に不足することとなるのですが今のところ人員を確保できる可能性が殆ど無かったのです。

しかし、その問題はやがて解消されることになるのですがそれはまた後ほどお楽しみにとっておきましょう。

時間のたつのは早いものです、気が付けばもう2時半近く、昼飯も食べていないことに気づいた猫尾は、餘部橋梁の下で遅い昼食を食べることにしたのです。

お握りをほうばっていると、東の方から汽笛が聞こえてきました。

「ピー・・・・」少し物悲しさをかじさせるような汽笛が聞こえてきてからだいぶ時間を経てから客車8両を繋いだDF50牽引の客車列車は、静かにそれでいて軽やかに餘部橋梁を渡っていくのです。

ふーん、ここに駅が出来たらここから汽車に乗れるのか。

猫尾は独り言を言いながら、つい春の陽気とお腹がいっぱいになったことで、ついうとうと始めたのです。

「いかん、我慢できん。少し寝ることにしよう。」

おやおや、猫尾は橋梁下の河口付近で寝てしまいましたが・・・・財布大丈夫ですか?
上着のポケットに無用心に入れた財布は?そして女将との恋の行方は?

さて。この続きは夜にでもさせていただきます。Df50__1aboshiya

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