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2015年4月16日 (木)

餘部橋梁物語 僕らの町に汽車がやって来た 第31話

皆様こんばんは、昨日は夜勤でしたので投稿できませんでした。
今回も餘部橋梁物語アップさせていただきます。

自分で言うのも何なのですが、結構面白くまとまっているなぁと、してはいけない自画自賛しています。(^^ゞ
本当に同しようもないやつでしょ。
実はあと5話ほどなんですけど中途半端な形で終わっているんですよね。
ですので、この後の数話を今から考えなくてはいけないんです。汗

> 猫尾は、総勢10人を引き連れて、親方の元に急ぐのでした。
> 時間はすでに、7時45分、今から歩いてもちょうどいい時刻となりました。
>
> さあ、これから彼らはどんな働きをするのでしょうか。

集合場所である、餘部橋梁の下に近づくと、すでに多くの人夫と親方が集まっていました。

猫尾の先輩親方も10人ほど若い人夫を引き連れて参加していました。

8時を過ぎた頃、今回の総責任者である親方が工事の概要などについて話し始めました。
横には、福知山鉄道管理局から工事担当が来ていることもあり、少し緊張気味の話し方でした。

「今回の工事は、餘部橋梁の横に停留所を設けるものであるが、見ての通り機械類が入れる可能性はかなり少ないのが現状である。ゆえに、人夫の頭数が重要になってくる。」
といった話が延々と続くのでした。最初はまじめに聞いていた人夫たちもさすがにだれてきて、
 「要は、俺たち人夫をたくさん集めろということなんだな。」

そんな声も聞こえてくるのでした。
次に、全体の工事概要ということで、猫尾が呼ばれたのでした。
猫尾は、今回の工事に関しては比較的早い時期から関わっていたので適任と思われたのです。

猫尾は、一段高い台に上ると、もぞもぞと喋り始めるのでした。
猫尾の悪い癖で、人前に立つと声が出なくなるのです。

「聞こえんぞー」容赦なく浴びせられる罵声に、猫尾はますます赤くなってしまって声が出なくなるのでした。

それでも、何とか声を振り絞って・・・と思ったのですがあまりに見るに見かねて、親方が

「猫尾、もういいよ。俺が代わるから。」

自分のふがいなさに、猫尾はますます赤くなるのでした。まるで茹で上がったタコのようです。

 さて、親方は、みんながだれていることも分かっていたので、簡潔にそれでいて低い凄みの声で、

「これは、俺たちの仕事だ、そして歴史に名前が残る仕事だから、心してかかれ。」

猫尾は、「俺たちの仕事だ」その言葉に強い感動を覚えたのでした。
俺たちの駅ができる、俺たちが作るんだ。

きっと、その思いは猫尾だけではなく、多くの人夫が感じていたことでした。

 伝達事項が終わると各親方ごとに人夫が集められ作業に入ることとなりました、その前に親方だけが全体の流れと頭数の割り振りの為に集められました。
協議の結果、おおむね3組に分かれて作業する事となり、猫尾を含む10名は駅ホームを作る場所付近の草刈から始めることとなりました。

山の一角を切り崩して駅を作る場所を確保しないといけないわけですから、いきなり重要なポジションといえました。

猫尾は、早速人夫を連れて、山に登ると新緑が美しく、鳥のさえずりも聞こえてきます。

「これが仕事でなかったらもっと快適だろうな」

誰かがつぶやきます。

「そうだ、そうだ、でも、働かなければ食えないのも事実だぜ。」

これまた、別の人夫が突っ込みを入れます。

猫尾はただ黙って見ているだけでした。

やがて、線路際に10人の人夫が集まったのでした。
猫尾は、
「それでは手順を伝える、まず山の斜面の草を払うのであるが、長さ50m、高さは5m、かかれ。」

猫尾は平静を取り戻し、人夫たちに命令するのであった。

猫尾は、しばし人夫たちの働きを見ながら、しばし一服とタバコに火をつけるのであった。
紫煙が、春の風に流されて人夫たちの鼻をくすぐるのであった。

「親方、一人でタバコはずるいですよ。」

頭に白いものが目立つ年配の人夫がいかにも恨めしそうに話すのでした。
猫尾は、少しむっとしましたが、そうも言えず、慌ててタバコをもみ消すと、他の人夫たちと一緒に、草刈を始めるのでした。Image34403

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