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2015年4月19日 (日)

餘部橋梁物語 僕らの町に汽車がやって来た 第34話

> 「さあ、みんな昼飯も食ったし、午後の仕事がんばってくれよ。」
>
> そう言いながらも、先ほどの「さとし」の言葉だけが耳に残るのでした。
>
> さて、「さとし」は自分で答えを見つけることが出来るのでしょうか、そして、猫尾自身も・・・。

猫尾は、「さとし」の言葉を重く受け止めていた。俺は何をしていたのか、高等小学校【現在の中学校】を卒業してからというもの、ただひたすら働いてきた。
親方に怒鳴られようと、ただひたすら、自分の仕事はこれしかないと言い聞かせてきた。
父親がそうであったように。
さとしが言った、「何のために仕事してるの?」

この言葉は、本当に重い言葉であった。

何のために働くのか?何のために仕事するの?

考えれば考えるほど、猫尾の頭のなかに、?の花が咲いていくのであった。

そんなことばかり考えながら仕事しているものですから、猫尾の手は当然止まってしまい、総元締めの親方から容赦ない罵声が飛んできます。

「猫、なにぼーっとしてんだ、昼休みは終わったぞ。そんなんじゃ、下のものに示しがつかんだろうが。」

その声にふと我に帰った猫尾は、一瞬周りを見回しました。

何人かは、総元締めの親方の声で驚いて急に仕事を始めた人もいたようですが、何人かは猫尾の姿を見ているのでした。

猫尾は少し怒気を含んだ声で、「おい、持ち場に戻るんだ。今日中にこの辺の草を全て刈ってしまわなければならないんだ。」

その声に、しぶしぶ従う人夫達であったがあきらかに、猫尾に対して軽蔑とも取れる雰囲気が感じられたのだ。

こんなことではいけない、もっとしっかりしなくては。
しかし、そんな風に考えれば考えるほど、さとしの言葉が重くのしかかってくるのであった。

「俺は何のために働いているんですか?」

そして、その答えは意外なところから見つかるのですが、それは明日以降のお楽しみとしましょう。
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