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2015年7月12日 (日)

鉄道公安官物語 番外編第3話

> 「あとは、娘が何というかだね。私が結婚するわけではないからね。」
>
> ところで、実はこちらにはもう一人一歳違いの姉がいたのです。
> その姉というのが・・・。

見合いは、実はお母さんが勝手に話を進めたものであり、本人には知らされていなかったのです。
当時は、女性の初婚年齢は22歳から23歳であり、高校を出て4年ほどで寿退社というパターンが多く、結婚後も会社で仕事を続けるというのは極めて珍しいと言われる時代でした。

まぁ、そんな時代でしたから、母親としてもできるだけ早くしかるべき人を見つけてと思っていたのですが、実は母親には結婚を急がせる理由があったのです。

それは、一つ上の姉がいるのですが、これがまた妹とは正反対の性格の跳ねっ返りで、自由奔放というか高校を卒業すると大阪市内で働くと言って家を飛び出してしまい、その後便りで彼氏ができたからあって欲しいという手紙が来たのです。

待てど暮らせどその後の便りがない、しびれを切らして催促の手紙を書こうとした矢先、夜中に突然泣きはらした目で帰ってきた娘がいたのです。

今は落ち着いて、新しい仕事を探そうとしているのですが大阪市内と比べると給料が安いとか、なんだかんだと言って中なか仕事も決まりません。

そこで、母親としてもこの機会に妹を先に嫁がせれば姉も焦って考えるであろうと思ったのです。

母親は、白根の写真をちゃぶ台の上において台所に向かうのでした。
そんなおり、先ほど話した姉が、職安から帰ってきたところでした。

少し疲れた顔をしているのは、仕事探しが上手く行っていないことを仄めかしていました。

さてそんな姉が、見合い写真を見つけたのです。
どんな人かしら。興味本位で開くと、・・・美男子ではないけれど、落ち着いた雰囲気の男性の写真が写っていました。

でも、その時はまさかそれが白根だとは気づかなかったのです。

姉の博美は、そのままそっと閉じるとそのまま2階の部屋に上がっていくのでした。.

見合いか・・・。

恋愛ではなくて、見合い結婚だったらもしかしたら私も幸せな結婚していたかなぁ・・・。
平凡だけど、子供を産んで、その子を育てて・・・平凡だけどそれのほうが女にとっては幸せかな・・。

別れた彼のことは、最近は思うことも少なくなったとはいえ、よる一人になった時には思う出したりするのでした。

夜の食事は、家族と一緒にみんなが食べるのですが、今日は母親が少しそわそわしています。
いつもなら、食べ終わると娘二人に手伝って頂戴という言葉が最初に飛び出すのですが、・・・
今日は、母親から最初に出た言葉は、「容子。あんた、見合いしないかい?」という言葉でした。
容子というのは、先ほどから話が出ている妹ですが、妹にしてみればいきなりそんなことを言われたのでびっくり・・・。

「え、見合い・・・私はいいわ。もう少し一人でいたいの。」
「それより、お姉ちゃんのほうがいいんじゃない。」

 「そんなこと言うでないよ、写真だけでも見てくれないかい。」

「本当に、あたしは自分で結婚する相手を探すの。」

頑なに妹は拒否するのでした。
今まで素直な娘だと思っていただけに、母親もちょっとびっくりしてしまいました。

 「そうか、それじゃお断りしようかね。」

そんな時でした、姉の博美が、

「おかあさん、私がお見合いしようか?」

母親は、思わず聞き返し、お前大丈夫?熱があるんじゃないかいと、おでこに足当てたのです。(この辺りの話が判る方、雨どりやを参照くださいね。)

いえいえ、さすがに足は当てませんでしたけど、怪訝そうな顔したものです。

でも、娘がいつになく真剣な顔をしていたものですから、それならば釣書を差し替えるからということで、姉に言うのでした。

さて、さて、この続きはまた明日以降にでも・・・。

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