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2015年10月 4日 (日)

鉄道公安官物語 外伝 白根 結婚編 第9話

> 「女性の一人旅がいたよなぁ。」
>
>   「そうだなぁ、真知子巻(まちこまき)していたから顔はよくわからなかったけど若い女性のようだったなぁ。」
>
> 「スリとか痴漢被害に遭わないように気を付けた上げないといけないなぁ。」
> と言った会話が狭い乗務員室付近で話し合われたのですが、まさか、それが博美だと言うことには、当の白根も気づかなかったのでした。

すでに勘のいい読者ならご存知かと思いますが、わざわざ白根に会うために天王寺から再び天王寺から海南まで乗車しようと言うことでこっそり?乗ってみたのでした。
前に、この列車に乗ったときは心が辛くて生きていることに疲れていたのですが、今はむしろ正反対の気持ちで乗っているわけですからなんとも不思議な気持ちになります。

人生って本当に解らないわね。
自殺を考えていた私がひょんなことから。その時であった人と再び巡り合うなんて。
神様はいつも見てくれているのね。

そう思うと、笑みを抑えきれなくなる博美でした。

定刻の22:40 甲高い、それでいて物悲し気に聞こえる汽笛を響かせて新宮に向けて列車動き出したのでした。
博美は、ずっと下を向いたまま白根たちが巡回に来るのを待つことにしました。
車内では放送が流れ、この列車は阪和線内は停車しない旨を述べています。

美章園を過ぎると汽車はかなり加速がついたようで80km/hから90km/hの速度で南に下っていきます。
やがて、寝台車を中心に公安官による夜間巡回が始まります。

スリや置き引きの犯人からすると、一番厄介な存在が公安官なのでした。
どうしても、夜行列車と言うのはこうした泥棒が多いのも特徴です。

でも、その辺りは博美は旅慣れていると言うのか、しっかしているんですよ。

ガラッとドアが開き、白根と同僚の公安官が入ってきました。
その様子を見て、微笑む博美

「背広姿は今一つだけど、制服を着ている浩さんは素敵。」
独り言をつぶやきます。

声をかけようと思ったけれど、恥ずかしくて。
そのまま下を向いてしまいました。

その横を静かにすり抜ける二人
やがて白根たちは隣の車両へと移っていったのか背後からバタンとドアの閉まる音が聞こえました。

列車は快調に進み、ちょうど大和川の橋梁を渡るところでした。
ひときわ甲高い音が車内にも響いてきます。
少しだけ開け放たれた窓からは涼しい夜風が博美の頬を撫ぜてくれるのでした。

このまま一緒に、新宮まで行ったら・・・・そう思ったりしましたがさすがにそれは憚られるので、何とかして白根に気付いてもらいたいとと思うのでした。

さて、この博美の願いは叶うのでしょうか。
実は意外なところでそれは実現するのですが・・・。

その辺のお話はまた明日にでもさせていただこうと思います。
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