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2016年9月 4日 (日)

僕たち縁の下の力持ち 第2話 保線区夜話

申し訳ありません、気が付くと2週間近く放置状態になっていました。

> そんなところから、このお話は始まります。
> 日田君がどのような活躍をしていくのか…私も全体の構想がまだ固まっていません。
> ただ、彼には出世していただきたいなぁと思っていますのでどうかよろしくお願いいたします。

さて、今日から何回かに分けて日田君の活躍を見守っていきたいと思います。
日田君の仕事は、保線区、読んで字のごとく線路を守る仕事ですが、機関士などと比べると地味な仕事でありますが、彼らが線路を守っていかないと鉄道は安全に運行できないのでした。

彼は、今日は休みだったのですが寮に居ても特にすることも無いのでふらりと夕方から保線区の風呂を借りがてら職場に行くと、別の班の先輩たちが作業から帰ってきたところでした。

「いやぁ、参った参った。まともに食らっちゃったよ。」

 「大変だね、熊さん。助役がなだめるようにそれでいてちょっとお道化て喋ります。」

「助役、それはねえだろう、こっちだって嫌になるで・・・。」

 「すまん、すまん、悪気があって言ってるんじゃないから。」

「そりゃ判っているけどさ、でも、本当に大変だったよ。朝から1回。昼からも1回洗礼を受けちゃったよ。風呂いいよな。」

 「ああ、ゆっくり入って臭いと汚れ落としてきてよ。」
 「本当に、ご苦労様。」

その言葉に班長の熊さんこと、熊井はニッコリするのでした。

熊井班長と助役は幼馴染
熊井班長はガキ大将で、どちらかと言えば助役を苛めていたのですが、国鉄に入ってからは勉強が出来た助役の猫田は助役に昇進、熊田はいまだに班長のままだったのです。

でも、熊井は猫田を信用していましたし、猫田が自分が所属する保線区の助役で着任した時は大層喜んだそうです。

熊井の班はそそくさと風呂に向かうのですが、その際日田君と目があったのでした。

「お前は、確か猿の班だったよな。」

 「はい、猿田班長の日田です。よろしくお願いします。」

「まぁ、堅苦しいあいさつは、いいけど。お前今日は休みだろうが?」

 「はい、寮に風呂が無いので保線区の風呂を借りようかと・・・。」

「なるほど、それは賢い方法と言うもんだ。俺たちも今から風呂だから一緒に来いや。」

ぶっきらぼうですが、人の世話が好きな熊井が日田に話しかけます。

 「ありがとうございます。」

熊井は日田に色々と聞いています。

「そうか、お前大分の出身か、道理で言葉のアクセントが違うなぁと思ったわ。独り身じゃすることもないだろう、休みの日は何しているんだ・・・。」

矢継ぎ早に質問する熊田です。

そんな折、日田が今度は質問します。

 「先ほど、洗礼を・・・って聞こえましたけど、何かあったのですか?」

「そうか、まだお前はその経験がないか・・・。まぁ、心配いらめぇ。そのうち嫌と言うほど経験させてくれるから。」

「それはな、黄害(こうがい)と言うんだ。」

 「公害?ですか。」

「いや、黄害」

 「ですから、公害ですよね。」

「違うって、黄色に害」で黄害なの」

そんな会話が繰り返され、班長他数名は朝の列車でまともに小便と何人かは飛散した便と尿が服や顔に・・・かかったこと。
流石に顔にかかったものはすぐ近くの池で顔を洗ったと言っていましたが、その後も昼からの列車からも同じように・・・何人かが被害にあったそうです。

気の毒なのは熊田班長、朝。雄と両方でしっかりと糞尿を受ける洗礼を受けてしまったそうで。
やはり、服にそうした臭いが残って、横に立っていても正直臭ってきます。
先ほどからなんか臭いなあと思っていたけど・・・

流石に口には出しませんでしたが、熊井が何となく感づいたのか。

「俺臭いだろう、でもな、俺たちにとっちゃある意味勲章さ。俺たちが線路を守らんかったら機関士だって目いっぱい機関車走らせられないんだからな。」

「嫌だからっていって、線路に行かなかったらたちまち線路なんてへそ曲げてしまうわ。」

 そういう熊井の自信に満ちた言葉に、改めて仕事の大変さと、むしろ「俺たちが鉄路を守っているんだ」という責任感に改めて感動する日田君だったのです。

さて、次回鉄道トイレのお話などを交えてお話させていただこうと思います。
一先ず続く m(__)m

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