恋愛

2016年5月31日 (火)

餘部橋梁物語、その後 第9話 最終回

すみません、いよいよこのお話も最終回となりました。
二人は結婚して幸せに暮らしました・・・お終い。

なんて書いたら怒られそうですよね。(^^♪

ということで、余部橋梁物語その後、始めさせていただきたいと思います。

> 女将が俯きながら、「猫尾さんが嫌じゃなかったら。夫婦になりたい。」
>
> 猫尾にしても反対する理由もありませんが、まさかこんな展開になろうとは夢にも思いませんからアタフタするばかり。
>
> まぁ、そんな二人ですが、お互いの気持ちも分かったところで…これから先はどうなってくのでしょうか?
> 次回最終回の予定ですが、その結末はまだ考えていません。苦笑

ひょんなことから、お互い言い出せなかった言葉、孝の機転でその恋は急展開

ふと、猫尾が女将の店に掛けてある時計に目を見やると、7時半を指しています。
イケねぇ、今日は8時に現場だったから間に合うかな。

ちょっと焦り顔の猫尾、

女将は、顔を赤らめながら、「気をつけて、・・・あんた。」
小さな声で呟くのでした。

猫尾は聞こえましたがわざと聞こえないふりをして、

 「お、お、女将、い、い、行ってくるわ。」と叫ぶのでした。

孝が茶化して、

「似合いの二人」と叫びます。

女将も嬉しいのですが恥ずかしいものですから、孝の腕をつねります。

「痛いなぁ、浩ちゃん」

孝がちょっと睨みながら、それでも目が笑っているので本心で起こっているわけではないことは判っています。
更に孝が女将に話しかけます。

「浩ちゃん、良かったじゃあないか。素敵な旦那さんが見つかって。あの人なら真面目だしきっと浩ちゃんを幸せにしてくれるんじゃないかな。」

女将も知っていました、真面目でそのくせ生き方が下手で人の世話を焼くのは好きだけど自分のことになるととんと無頓着というか気にしなくて、いつも自分を後回しにするそんな人だということを。

猫尾は、先ほど叫んだかと思うともう自転車ですっ飛ばして姿が見えなくなっています。

孝が女将に話しかけます。

「浩ちゃん、どうせなら猫尾さんにお弁当届けてあげたら?」

孝の提案に頷く女将でした。

まさかまさかの展開、それもこれも良くも悪くも孝のおかけでした。

時間はあっという間に過ぎて気が付けば11時過ぎ、女将は猫尾のために弁当を精一杯作っていくのでした。

それを横から見て茶化す孝、

そんなに茶化すんじゃないよ、女将も嬉しそうです。

今の現場は女将も聞いていましたので、女将は弁当を風呂敷包に入れると猫尾の松現場に向かうのでした。

孝も、一緒に店を出ます。
「浩ちゃん、俺もそろそろ帰るわ、遅くなるとおっかあ心配するからなぁ。」

そういって、一緒に店を出る孝。

歩いて40分ほどでしょうか、近くは無い距離に猫尾たちの作業現場は有りました。
それを目ざとく見つけたのは親方でした。

 「お、女将、猫に会いに来たのか・・・。」

笑ながら話しかける親方に、これまた女将は赤い顔に。

それをみて、「かかか・・・」と大笑いする親方。こちらも中々豪快です。

親方が猫尾を呼び出します。

 「猫、猫はいるか・・・近くの人夫に猫尾を呼んでくるように伝えます。

猫尾にしてみればおやっさんが呼んでいると言うので取るものも取らず飛んで来たら・・・目の前に女将がいる。
びっくりしたのは猫尾の方で、

 「お、お、女将」・・・。

親方がそれを察して話します。

「女将が、お前に会いたいってよ。きっとのその包みは弁当だろう。良いなぁ愛妻弁当。」

猫尾と女将双方に恥ずかしそうに顔を赤くしています。

そんな二人を見て、結婚式の時は嫁さん連れて来るからなぁと話す孝。

親方も、そうかそうか、
それじゃ、俺が仲人になってやるから祝言あげちまえ一層たきつける親方でした。

そんな周りの応援もあって、それから半年後二人は正式に祝言を上げることとなり親方の仲人で近くの神社で結婚の儀を行うこととなりました。

猫尾の勘違いから始まったこのお話ひとまずはこれで大団円でございます。

長らくお付き合いいただきありがとうございました。
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2016年5月22日 (日)

餘部橋梁物語、その後 第8話

5月19日にアップする予定でしたがバタバタしており気が付けば・・・すみません。
よろしければしばしおつきあいください。

> さらに、「猫尾さん、昨日浩ちゃんにぷろっポーズしてたじゃないですか。」
>
> 気の毒に酔った勢いで言ったカミングアウト、本人は覚えているわけではありません。
>
> 「そ、そ、そんなこと、い、い、言ってないぞ・・。」と言いながら顔を真っ赤にする猫尾
>
> それを見て、ちょっとだけ悪戯心が起こった孝はある行動に出るのですが・・・

猫尾は顔を真っ赤にして、いつもの興奮するとどもる癖が出てしまって・・・。

顔は真っ赤だし、しきりに否定しようとするのですが。

「ぼ、ぼ、僕は、そ、そ、そんな事、位、い、言ってないんだから・・・。」それだけ言うのが精一杯でした。

孝は笑いながら、

  「浩ちゃんはどう思っているのさ。猫尾さんのこと」

何も言わず俯く女将、二人ともお互いの気持ちが判っているのにそれを素直に言えないんです。
二人ともすごく気真面目なんでしょうね。

何となく相手のことを慮って、結果的にお互い踏み出せない。

孝が猫尾に告げます。

   「浩ちゃんをお嫁に貰ってやってよ。浩ちゃんも先の戦争でご主人亡くして10年以上経つんだし前の旦那も許してくれるんじゃないかな。」

   「猫尾さん、浩ちゃんのこと好きなんだろう、幸せにしてやってよ。」

いきなりの展開に戸惑う二人、お互い顔を見合わせているばかり。

   「ええい、じれったいなぁ」
   「ところで、浩ちゃんもう今日からでも一緒に住めば。」

 「そんなこと。・・・知らへん」女将はまたまた顔尾真っ赤にして恥ずかしがっていますが、満更でもなさそうです。

 女将が俯きながら、「猫尾さんが嫌じゃなかったら。夫婦になりたい。」

猫尾にしても反対する理由もありませんが、まさかこんな展開になろうとは夢にも思いませんからアタフタするばかり。

まぁ、そんな二人ですが伊互いの気持ちも分かったところで…これから先はどうなってくのでしょうか?
次回最終回の予定ですが、その結末はまだ考えていません。苦笑

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2016年5月12日 (木)

餘部橋梁物語、その後 第7話

皆さまこんばんは、約1週間ぶりの更新でございます。
まぁ、このお話はあと数回で終わらせてまた鉄道ものの妄想小説を書かせていただこうかと思っております。
それでは、しばし餘部橋梁物語その後、始めさせていただこうと思います。

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> 孝と親方で猫尾を店の奥の座敷に寝かせ。親方はそのまま帰っていくのでした。
> 既に店の外には誰もいません。
>
> 空を見上げると満月が丁度夜道を照らしています。
>
> 猫尾の奴、女将の惚れておったのか。
> 親方はにやにやしながら、何とか二人を夫婦にさせてやろうと改めて思うのでした。

さて、こちらは酔いつぶれて寝てしまった猫尾、まさか女将の店で寝て居るとも知らず・・・

結局、猫尾は朝方まで目が覚めることもなく爆睡したのでした。

「ああ、よく寝た・・・」と手を伸ばすとどこかいつもの自分が住む4畳半の部屋とは雰囲気が違います。

おかしいなぁと思いつつ、振り返ると隣にはもう一組の布団が畳まれてありました。

 「お客さん、お目覚めかい。」

その声に振り返る猫尾

「お、お、おお、は、は、はようございます。」

緊張するとどもる癖のある猫尾はどもりながら挨拶をします。

 「あら、猫さんお目覚めかい。」

女将が猫尾に話しかけます。
猫尾はここで状況が初めて理解できたようです。

「お、お、女将、す、す、すまねぇ。」
「よ、酔いつぶれて寝てしまったのか?」

「お、女将、す、すまなかったなぁ。・・・だ、だんなさんにもよ、よろしく・・な。」

猫尾にしてみたら、まさか女将の店に泊まったことの恥ずかしさと、孝を女将の旦那と思い込んでいますので、女将にしてみたら、旦那と言われて(・_・)なんですね。

旦那?・・・誰のこと・・・思わず孝を見る女将、それを目で追う猫尾を見て、女将も合点したのでした。

 「猫尾さん、孝は私の従弟だよ。」

猫尾は思わず聞き返します。
「え?旦那じゃないのかい・・・。」

孝も苦笑して、「浩ちゃんは、僕の母方のおばさんの子供なんだ、それに僕は結婚しているしね。」

それを聞いて恥ずかしいやら、ちょっと嬉しく思うやら・・・。
一気に場が和み、女将は再び猫尾に声をかけます。

猫尾さん、せっかくだから朝ご飯食べておいきよ。
孝ちゃんも、家に帰るからね。
餘部に駅が出来て汽車が止まると言うので山奥から半日かけて出て来たんだよ。
昨日は夜遅くなるからということで、うちに泊まったという訳でね。

そんな風にいきさつを話す女将に、自分の勘違いを恥じ入るのでした。

さて、そんなわけで簡単な朝食でしたが猫尾と孝、それに女将の3人で食卓を囲んで食べ始めるのでした。
元々、喋るのが苦手な猫尾は寡黙に食べているのですが、孝は結構話をするのが好きなようで、積極的に猫尾にも話しかけていきます。

 「そういえば、猫尾さん、浩ちゃんが好きなんですか?」

浩ちゃんといわれて目をパチクリさせる猫尾に、「女将のことですよ」

さらに、「猫尾さん、昨日浩ちゃんにプロポーズしてたじゃないですか。」

気の毒に酔った勢いで言ったカミングアウト、本人は覚えているわけではありません。

「そ、そ、そんなこと、い、い、言ってないぞ・・。」と言いながら顔を真っ赤にする猫尾

それを見て、ちょっとだけ悪戯心が起こった孝はある行動に出るのですが・・・ということでまた次回のお楽しみにしたいと思います。
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2016年5月 5日 (木)

餘部橋梁物語、その後 第6話

すみません、1週間ぶりの更新になります。

> そんな嫉妬の目を向ける猫尾の姿を意外と女将は見ていたのです・・・。
> しかし、女心に疎い猫尾はそんなことに気付くすべもありません。
>
> 朝見かけた男は女将の旦那では無かったけれど、今度は武井が・・・・あいつは口が上手いからなぁ。
>
> そんな中で猫尾は武井の動きばかり気になって酒を飲むどころではありません。
> 武井が女将に話かけるたびに気になって仕方がないのです。
>
> ああ、ここでも気の毒な猫尾は一難去ってまた一難
>
> 二人の恋はどこに向かって進むのでしょうか・・・。
> この続きはまた後程語りたいと思います。

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女将と一緒に居たのが旦那ではないことが判ってホッとした猫尾ですが、今度は仕事仲間の武井が女将を口説くのではないかとやきもきする猫尾でした。
武井にしてみれば、軽い冗談だったのですが、猫尾の様子が面白いのでちょっと悪戯を仕掛けていたのでした。

猫尾の様子をうかがいながら冗談とも本気ともつかない冗談をいう武井、最初は全く無視していた女将でした女将もこの人は本気で言ってるのかしら?と思うのでした。

その都度、猫尾にそれとなくサインを送るのですが・・・残念。
そうしたことにまったく疎い猫尾は、武井が女将と話しているものだからすっかり拗ねてしまって。
一人やけ酒を飲んでいるのでした。

女将が、「猫尾さんそんなに飲んだら体に毒だよ・・・」

そんな言葉も今の猫尾の耳には入らないようです。
子供のように拗ねてひたすら飲み続ける猫尾、そんなに酒に強い訳ではないことは女将が一番よく知っていりのですから。

相変わらず、武井は女将にちょっかいを出しています、その都度チラチラと猫尾の方を見る女将を見て、女将も猫尾に惚れていることを察した武井でしたので、女将に耳元で囁いたのでした。

 「おかみ、猫尾に惚れてるだろ・・・。」

急に顔を真っ赤にして俯く女将
それでも、猫尾はそんな様子に気付く様子もなく・・・、そうこの時にはもう猫尾は酔いつぶれて寝てしまっていたのでした。

親方は人夫たちと盛り上がっており、猫尾のことなどすっかり忘れているようです。
やがて時計は9時を指していました。

都市部では9時などは宵の口ですが、田舎にしてみればもうそれこそ深夜に近い時間
女将が、親方に告げます。
そろそろ看板なんだけど・・・。

おお、そうか、すまんなぁ。
幾らだ、・・・。

親方は、店の支払いを済ませると人夫たちに声をかけます。
人夫たちは口々に親方に礼を言っています。

親方も顔を真っ赤にしながら、
「良いってことよ。明日から、また頼むぜ・・・。」

「おい、猫、帰るぞ…」
そう叫んで猫尾がいないことに初めて気づく親方。

おい、猫はどうしたんだ・・・。
始めて猫が酔いつぶれていることに気付いた親方、もう一度店に戻り猫尾を起こそうとします。
「猫、猫、・・・」

猫尾は寝ぼけて、「女将、愛しているよ・・・」

寝ぼけながら親方と女将の前でカミングアウトしてしまった猫尾、親方も苦笑して、

「女将、すまないが酔いがさめるまで寝かせてやってくれないか」

女将も、ちょっと困ったねぇと言う顔したもののまさか店に寝かせるわけにもいかないので、店の奥の部屋に寝かせることにしました。

 「孝ちゃん、ちょっと狭いけど一緒の部屋で寝てね。」

女将が孝に言います。
孝も苦笑しながら、頷くのでした。

孝と親方で猫尾を店の奥の座敷に寝かせ。親方はそのまま帰っていくのでした。
既に店の外には誰もいません。

空を見上げると満月が丁度夜道を照らしています。

猫尾の奴、女将の惚れておったのか。
親方はにやにやしながら、何とか二人を夫婦にさせてやろうと改めて思うのでした。

続く
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2016年4月28日 (木)

餘部橋梁物語、その後 第5話

> やがて、親方率いる一団はそんなに広くない女将の店に入っていくのでした。
> そして、猫尾はそこであるものを見てしまうのですが・・・。
>
> その辺のお話はまた次回にいたしましょう。

すみません、気が付けば1週間以上明けてしまいました。
今回もし少しだけお付き合いください。

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親方は人夫を含め8名ほど引き連れて女将の店に入っていきます。
10人も入れば満員御礼の小さなお店は、もう貸し切り状態

 おー、女将、酒をだしてくれ・・・。
 今日は俺のおごりだから、・・相変わらず威勢のいい親方です。

「あら、いらっしゃい、親方・・・。」
「あらあら、たくさんのお客さん、今日は貸し切りの看板上げておかなくちゃね。」

女将がうれしそうに笑います。
女将の陰に隠れていましたが、いとこの孝が包丁を握っています。
世話になったお礼にと今日だけお手伝いをしていたのですが・・・。

猫尾にしてみれば大事件ですよね。

 猫尾は、朝のことがあったのでまだ迷っていました。

店の中から親方の声がします。
 「猫、猫、はやっく入ってこい。」

親方の野太い声が響きます。

仕方なく猫尾は暖簾をくぐり店に入っていきました。
さほど広くない店ではカウンターはほぼ埋まり親方の隣だけがぽつんと空いています。

猫、ここで座れ・・・。

親方は猫尾に横に座るように言います。
仕方なく横に座る猫尾、女将が愛想笑いを浮かべながら

「猫さん久しぶりね。」
「今日ね、駅に汽車が着くのを出迎えたのよ。」

笑いながら女将が猫尾に話しかけます。
猫尾はちらっと女将の顔を見ると、女将の後ろに孝が立っていました。

猫尾はもちろん孝のことを知りませんから、きっと女将の新しい旦那だと勘違いしたのです。

猫尾は「女将・・・」とここまで口に出かけたのですが、そのまま口ごもってしまうのでした。

女将はそんな猫尾に気付いたのか気付かないのかそのまま。親方に話しかけます。

「親方、熱燗でいいかい?」

 「おう、熱燗で頼むわ。お銚子6本取りあえずつけてくれ・・・。」

女将が孝に燗をするように頼みます。

「孝ちゃん、熱燗お願いね。」

それを聞いた猫尾は勝手に、女将の新しい旦那と親しいんだと勝手に思い込んで落ち込んでしまいます。

女将はそんな猫尾には気づかず、小鉢を出していきます。
そろそろ、熱燗も上がる頃でしょうか。
何本かまとめて女将が親方に徳利を渡します。

厨房では孝が忙しそうに働いています。
ちらちらと見える孝に、親方も勝手に女将の新しい旦那だと思っていました。

ある程度酔いも回ってきたころ、親方が女将に聞いています。

 「女将、どこで良い旦那見つけて来たんだい?」

女将は、何のことかさっぱりわからないと言う顔をしています。

今度は、武井が女将に聞きます。
 「奥で働いている男は女将の旦那なんだろう?」

そう言われて、大笑いする女将
「何言ってるんだい。孝ちゃんは旦那じゃないわよ。」
「私の母方の親せきで、汽車が通ると言うので山の中から出てきたのよ。」

「明日は帰るんだけど、今日はせっかくだからお店手伝ってもらったのよ。」

女将は屈託ない笑顔で答えます。
 「本当に旦那じゃないかぇ。」

武井が聞き返します。
 「そうか、俺、女将と夫婦になろうかな・・・。」
冗談とも本気ともつかない武井の発言にやきもきする猫尾でした。

内心では、女将の旦那では無かったと、安堵するとともに、武井が女将に言い寄ったことにちょっと嫉妬の心を持ったのです・・・・。

そんな嫉妬の目を向ける猫尾の姿を意外と女将は見ていたのです・・・。
しかし、女心に疎い猫尾はそんなことに気付くすべもありません。

朝見かけた男は女将の旦那では無かったけれど、今度は武井が・・・・あいつは口が上手いからなぁ。

そんな中で猫尾は武井の動きばかり気になって酒を飲むどころではありません。
武井が女将に話かけるたびに気になって仕方がないのです。

ああ、ここでも気の毒な猫尾は一難去ってまた一難

二人の恋はどこに向かって進むのでしょうか・・・。
この続きはまた後程語りたいと思います。

2016年4月19日 (火)

餘部橋梁物語、その後 第4話

みなさまこんにちは、きづけば1週間以上開けてしまいました。
本日も久々に更新させていただきますので、よろしくお願いいたします。

> そうか、それじゃ今日は女将に直接聞いてみるか。
> そう言って、武井は笑うとタバコをふかすのでした。
>
> さて、さて猫尾としては昼からの仕事は、時間までに終える事が出来たのですが、女将の店に行くことを考えると少しだけ憂鬱な気分になるのでした。

昼からの仕事は、親方の一言ではかどり予定より少し早い時間でその日の予定は終わってしまいました。
生真面目な職人は、明日の段取りをする者もいる反面、人夫たちは三々五々仲間内で集まってタバコをくゆらせています。

周囲を山に囲まれた餘部では16:00を回ると薄暗くなってきます、16:53 浜坂行きの最終列車が餘部駅に停車する時刻が迫ってきます。

周りに何もないところだけに、鉄橋での音がやけに響いて聞こえてきます。

今までは、ただ通過するだけであった列車が駅に停車する。
ただ、これだけのことなのですが、親方にしても猫尾にしてもそして数多くの人夫達もその思いは一緒だったのです。

「あれが、最終列車らしいな。」

親方は誰かに聞いたのでしょう、自慢げに話しています。
列車が軽く警笛を鳴らして走り始めると、親方が声をあげます。

「おーい、今日の仕事はこれで終わりだ。飲みに行くぞー。」

それを聞いて一斉に歓声をあげる人夫たち。

武井が猫尾に声をかけます。

 「猫、行くぜ。」

「猫、お前も一緒に行くよな、今日は祝いだからなぁ。」
親方も声をかけてきます。

猫尾にしてみれば、朝のことがあるだけに・・・行ってみたいような、行くとさらに落ち込むような気がして仕方がないのですが。やはり親方の手前行かないとは言えません。

猫尾も正確には一応は親方なんですが、一人親方と呼ばれるものでした。
尋常小学校卒業してからずっと親方に面倒見てもらっていましたのです、
猫尾が尋常小学校を卒業したのが昭和16年で、当時は親方もまだ一人親方として仕事をしていたのですが、その頃からことさら可愛がってもらっていたうえ、父親を早くに亡くした猫尾にとっては親方は親代わりでもありました。

そんな猫尾ですから女将と一緒に居た男性も気になるし、そうかといって無下に親方の誘いを断るわけにもいきません。
さらに、武井が冗談とも本気ともつかない勢いで女将にプロポーズしようかなんて言い出しますから気が気ではありません。

少しだけ勇気を出して、こっそり聞いてみようと思う猫尾でしたが、こうした色恋には全く不得手な猫尾、さてそんなにうまくいくのでしょうか。

片づけはいつもの3倍の速さで・・・いえいえ、そんな赤い彗星ではないのですから。
でも、親方を含めて自転車で女将の店に向かうさまはまさに赤い彗星・・・というよりもチャリンコ軍団という雰囲気です。

やがて、親方率いる一団はそんなに広くない女将の店に入っていくのでした。
そして、猫尾はそこであるものを見てしまうのですが・・・。

その辺のお話はまた次回にいたしましょう。

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2016年4月11日 (月)

餘部橋梁物語、その後 第3話

皆さまこんばんは、本日も少しだけ更新させていただきます。
さて、前回はちらっと見かけた女将が親しげに話している男性といるのを見てしょ気てしまった猫尾ですが、どんな展開になるのでしょうか。
実は私も想像がつきませんというか、気の向くままに書いてみたいと思います。

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> 気の毒な猫尾、仕事も手につかずで親方に怒られてばかり。
> さてさて、その後はどうなるのでしょうか?
>
猫尾にしてみれば、まさかの展開にちょっとパニックになっていました。
まさか、まさか・・・。

女将のことを思う気持ちが強かっただけに、その反動も大きなものだったのでしょう。
完全に手が止まっています、

おい、「猫」この仕事は急ぎなんだから・・・猫尾をせっつく親方の声が聞こえても生返事

「はい、・・・お、女将もう一杯」

これには親方も呆れて、

「猫尾、何が女将だ、今日中に目標に達成しなかったら残りの区画は猫一人でしてもらうぞ。」

親方の怒鳴り声が響いたものですから、他の職人も手を止めて猫尾の方を一斉に見ます。

 「す、すみません。親方」

「お前朝からちょっと変だぞ、・・・。」

現場は餘部鉄橋から少し離れたところでの荒れ地の整地作業でしたので汽車の通る音が聞こえます。
時刻はちょうど昼頃でしょうか、2本目の餘部駅に停車するディゼルカーが鎧の方から走ってきて今まさに駅に停車しようとしているところでした。

一緒に仕事していた猫尾の同僚が、「俺たちが作った駅だよなぁ」と呟きます。

親方も、「そうさな、俺たちが作った駅だ、途中からガキも手伝いに来たけどな。」
「あの時は、大変だったなぁ、猫に殆ど最後は任せたけどちゃんとやっていたじゃないか。」

「おっと、ちょうど昼だなぁ。残りの仕事は昼からするか。」
そう言って親方は周りを見渡すのでした。

誰にも異論はありません。

更に親方は、「おお、そうだ、今日は女将のところで一杯やるか。」

「今日は、俺のおごりだ」

そう言うと親方は猫尾にも声をかけるのでした。

「猫、お前も行くよな。」

有無を言わさない親方の迫力に、思わず「はい」と言ってしまう猫尾

「よし、そうと決まったら飯食って休憩したら、夕方までに個々の現場片付けるからみんな頑張ってくれよ。」

そういって、親方早速弁当を広げて食べ始めるのでした。

親方の手前、「はい」と言ったものの猫尾の気持ちは複雑でした。
女将の傍にいた男は誰なんだろう・・・。

聞いてみたい気もするし、そんな勇気もないし・・・。
しかし、夜は一緒に女将の店に行くと言う

聞いてみたい気持ちと、失恋した気持ちが猫尾の中で揺れ動いています。
そんなこと思っていると、猫尾の同僚の職人の、武井が声をかけたのでした。

「猫、お前女将にホの字だろう」

 「何言ってるんだ、お、お、俺は、お、お、女将のことなんかこれっぽちも思っちゃいねぇ。」

顔を真っ赤にして否定するものですからもうバレバレなんですけど、それでも必死に否定する姿に苦笑しながらも、

「そうか、それじゃ俺もちょんがーだから女将に言い寄ってみるかな。」

それを聞いて猫尾は、顔を真っ赤にしながら、

「お、お、女将には、だ、だ、旦那がいるんだ・・・。」

そう言ったきり黙ってしまいました。
それには、武井も驚いて、その話は本当か?
武井も聞き返すのでした。

猫尾は少し元気なく、「うん、そうみたいだ。」

そういったきり黙り込んでしまいました。

そうか、それじゃ今日は女将に直接聞いてみるか。
そう言って、武井は笑うとタバコをふかすのでした。

さて、さて猫尾としては昼からの仕事は、時間までに終える事が出来たのですが、女将の店に行くことを考えると少しだけ憂鬱な気分になるのでした。

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続く

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2016年4月 7日 (木)

餘部橋梁物語、その後 第2話

皆様こんにちは、今日も懲りずに更新させていただきます。
餘部橋梁物語、今回はどのような展開になるのでしょうか。
早速始めていきたいと思います、

> いつもはすれ違いばかりの二人ですが、今回は神様がちょっとした悪戯を仕掛けたようです。

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香美町香住観光協会餘部橋梁の歴史から参照
一番列車はファーンというじゃ間間延びしたような汽笛を鳴らすとでエンジンの音を少しづつ大きくしながら走り去っていくのでした。
今まではただ走り去るのを橋の下から見るだけだった住民にしてみればそれは驚きでしかありませんでした。

猫尾は実は、この日は別の現場で作業だったのですが、少しだけ時間があったので駅に一番列車を見に来たのですが少し家を出るのが遅れたものですから、ホームには多くの人があふれ、仕方なく駅の上り口付近で様子を見ていたのでした。

列車は猫尾が見ている前を通り過ぎてやがてエンジン音が高くなり、やがて小さな音になったので走り去ったことは何となくわかりました。
そして、地元の人も三々五々と小さな猫の額のようなホームから階段を通じて降りてくるのが見えます。
足腰が弱いのか、先ほど旦那さんの写真を抱えていたお婆さん、恐る恐る階段を下りてきます。
そのためという訳ではないでしょうけど、狭いホームはまだまだ混雑したままです、でも誰も文句を言う人はいません。
だって、今までの苦労から比べたらどれほど楽で、どれほど安全になったかをみんな知っているのですから。
多分、このお婆ちゃんが一番それを感じているのではないでしょうか。

実際、駅のホームに列車が滑り込んだ時お婆ちゃんは目頭を押さえながら。「あんた、汽車がやって来たよ。あんたと一緒に、温泉でも行きたかったね。・・・。」

それを聞いていた周りの人もついぞ貰い涙で・・・。

だから、帰りがけお婆ちゃんがゆっくりゆっくり歩いているのを見ても誰も文句は言わないのでした。

そんな住民が少しづつ降りて来る中に猫尾は女将の姿を見つけたのでした、

「おーい、女将・・・」と言いかけて猫尾は隣に親しく話している男性がいることに気付きました。
あの男は?
見かけない顔だが、・・・それにしてもやけに親しくしているなぁ。

猫尾にしてみれば気が気ではないのですが・・・こうしたことには奥手な猫尾。

気になりながらも、声をかけることも出来ず…ちょうどその同じころ女将も猫尾に気付いて、
「猫尾さん」と声をかけたのですが、

猫尾は気付かないままスタスタと歩いて近くに止めてあった自転車に飛び乗ると現場に向かって走っていったのでした。

猫尾はペダルを漕ぎながら、誰なんだろうか・・・あの横で親しげに話していた男は・・。
女将の旦那がシベリアの抑留から帰って来たのだろうか・・それとも・・・猫尾の妄想は広がるばかりです。

気の毒な猫尾、仕事も手につかずで親方に怒られてばかり。
さてさて、その後はどうなるのでしょうか?

気になりますか?
でも、その続きは次回までのお楽しみといたしましょう。

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2016年4月 2日 (土)

餘部橋梁物語、その後

久々に、妄想小説なるものを書き始めてみたいと思います。
今回のお話は、今から1年ほど前に連載させていただいた餘部橋梁物語の猫尾と女将の物語です。

まぁ、鉄道とはかけ離れたお話になるかもしれませんが出来るだけ鉄分を加えながら書いてみたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

昭和34年4月16日、1通の少年が知事に出した手紙が発端で餘部橋梁横に念願の駅が出来ました。
行き違いも出来ない、小さな小さなホームだけど地元の人にしてみれば待ちに待った駅でした。
当日は、住民が総出で日の丸の小旗を持って列車が来るのを待っていました。
停車する列車はディゼルエンジンを積んだ気動車と呼ばれる列車のみであり、1日上下合わせて6本しか停車しない・・・それでも地元の人にとっては集落から列車に乗れると言うことはとてもありがたいことだったのです。
あるお婆さんは、朝の3時に家を出て一番列車が到着する到着するのを待ったと言っていました。
実はこのおばぁちゃんも、若い頃にご主人を亡くしておりその後は女手一つで子供を育ててきたと言っており、駅がなかったことによる犠牲者の一人だったのです、お婆さんは両手で旦那さんの写真をもっていました。決して大きな写真ではありませんが、今日の開通の様子を旦那さんに見せてあげたかったのでしょう。
万感の思いを込めて多くの人が集まっていました、そこには知事に手紙を書いた鈴木君の姿や、ガキ大将の二郎の姿もありました。

二郎は、俺たちが駅を作ったんだと少し鼻高々です。

そして、猫尾が懇意にしている飲み屋の女将も日の丸の小旗を持って、列車の到着を今か今かと待っているのでした。
その横には・・・、あれ?
猫尾ではありませんね、男の人が立っていますが・・・ちょっとこれはどうしたことでしょうか。
女将は猫尾に見切りをつけて新しい男性と新しい人生を歩み始めたのでしょうか?

いえいえ、それではお話がこれで終わってしまいますよね。
実は、この男性は女将のいとこで、駅に列車が初めてやってくると言うので鉄道とやらを見に来たのでした。
だって、彼の住む集落には鉄道はおろか未だに電気も届いていなかったのですから。
夜はランプで暮らす、そんな生活をしていたのです。
ちょっと信じられないかもしれませんが、昭和40年代前半頃までは田舎ではまだランプを使っている集落もあったのです。

いとこの名前は孝(たかし)といいました。
孝にしてみれば電気があって箱から音楽が聞こえてくることに驚きを禁じ得ませんでした。

「浩ちゃん(女将の名前は浩子なのですが、孝はむかしから浩ちゃんと呼ぶのでした。)、この箱は何なの、声がするけど。」

 「ああ、それはラジオというのよ。」

女将にしてみれば当たり前のものでも、孝にしてみればすべてが初めてです。
そんな孝ですから、迷子になっては大変と思って、女将が孝と一緒に列車を待っていたのです。

やがて餘部の橋梁のほうから音がして列車が近づいてくるのが判ります。
今まででしたら、ただただ見送るだけの汽車、それがいよいよ新しくできたこの餘部駅に停車するのです。
住民の期待はいやがうえにも高まってくるのでした。

先ほどのお婆ちゃんは写真を両手で握ったままじっと列車が来るのを今か今かと待ち受けています。
また、あるお婆ちゃんは手を合わせて「ありがたい・ありがたい」と呪文のように何度も何度も呟いています。
Img036
時刻は7:41 鎧方面から餘部橋梁を渡って来た列車は村人たちが待ち受ける中で静かに滑り込み停車したのでした。
歓迎式典は昼に到着する列車で行われる予定ですので特に歓迎行事もなく少しだけの地元の人を乗せて浜坂に向かって出発していくのでした。

軽いタイフォンの音ともに出発したキハ10形気動車は走り去っていったのでした。
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お終い・・・

じゃないって。  これから始まりなの。

というわけで、女将と猫尾の物語いよいよ始まりでございます。

いつもはすれ違いばかりの二人ですが、今回は神様がちょっとした悪戯を仕掛けたようです。
その辺のお話は、また来週以降にさせていただこうと思います。(^^♪

というか、どんな展開になるか自分でも全く考えていないので。

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2015年10月22日 (木)

鉄道公安官物語 外伝 白根 結婚編 最終話

すみません、1週間以上過ぎてしまいました。
一応、今日のお話で最終回とさせていただきます。

> 白根も途中で気づいたのですが・・・。
> 咄嗟のことであり、ひょいと顔を出すとまた博美と目が合ってお互いに恥ずかしいものですから双方が顔御を赤くしてしまう始末
>
> 同僚もそれを見てちょっとうらやましく思うのでした。
>
> それから2週間後、白根は下宿のおばさんに連れ添われて結納を持っていき正式に婚約するのでした。

いよいよ結納の当日、白根は緊張していました。
出会ってから、3か月白根の両親、下宿のおばさんが博美の家を訪ねるのでした。

最近は結納自体を省略したり簡略化する風潮がありますが、当時はきちんとすることが求められるので、白根は言われるままに、そうした結納品を揃えていくのでした。

縁起物も添えて、いよいよ双方の親が会うことに、博美の家は元々はかなり裕福な家だったそうで格式も高く、白根のような田舎の農家の次男坊では雲泥の差、それでも運命と言うのは不思議なもので、偶然に下宿のおばさんが白根に見合いを勧めて、これまた最初の妹さんが見合いを断り姉が見合いをしていなければ・・・。そしてその二人が実は出会う前にすでに出会っていたと…と言うか命の恩人であったというそんな偶然と偶然が重なって今ここに晴れて結納の儀が行われようとしていました。

時間にすればわずかな時間ではありますが、白根にとっても博美にとっても長い時間のように思われます。

結納の儀は、30分ほどで終わり、その後は博美の家で懐石料理が運ばれて・・・。

初めてみる料理に驚きを隠せない白根の両親、白根も同様でした。
どこから・・・ちらっと博美の方を見やる白根。

博美が、姉さん女房のように、それとなくジェスチャーで食べる順番を教えます。
それをみて、見よう見まねで合わせる白根の両親、気の毒なくらい緊張しているのが判ります。

多分、あれでは料理の味もわからないのでないでしょうか。
案の定、帰りがけ、白根に。

素敵なお嫁さんじゃないか、しかし、料理は緊張して味が判らんかったよ。
残りを包んでもらったから家でゆっくり食べるとするから。

そう言って海南駅から汽車に乗る白根の両親でした。
白根の両親は湯川に住んでおり、和歌山まで出てくるのも大変なことなのでした。
当時は今ほど特急列車などが走っていませんし、まして特急は高かったのでおいそれと誰でも乗れるものではなかったのです。

結納から半年、博美の方も準備が整いいよいよ二人は新居で新しい生活を始めることになりました。
最初は色々と迷ったのですが、下宿の近くで比較的安いアパートが有ったので、そこを借りることとなりました。
二人にとっては、ママごとのような生活が今始まろうとしていました。
白根は、引っ越しの準備のため非番の日は殆どアパートと下宿の往復に、博美も新しい新居の掃除に余念がありません。

時々お邪魔虫で訪れる下宿のおばさんにも嫌な顔一つせず、

「おばさん、こんにちは。」

  「いよいよだね。あんたはいい奥さんになるよ。」

そう言われて頬をおかくして俯く博美
それを見て、本当に良いお嫁さんが白根さんに来てもらったものだね。
そうひとり呟くのでした。

そして、結婚式当日
公安官室長や助役、そして多くの同僚に祝福されて二人は、新しい人生と言う汽車に乗って旅立つのでした。

アコーディオン演奏が得意な同僚が、汽笛一声新橋を・・・と鉄道唱歌を流し始めるとみんなが一斉に歌いだして、やがてそれは替え歌になって、白根と博美を応援する応援歌になっていました。

汽笛一声、この町で
はや、わが二人は歩みだし、
来年のこの、良き日には
子を授かりて歩みゆく

・・・と言った感じで、一斉に公安の同僚が歌ってくれます。

思わず涙ぐむ博美、そして同じく感動でうっすらと涙を浮かべる白根

そして、最後は万歳、万歳、万歳…そして最後の締で室長から、

白根君。博美さん

新しい人生と言う列車へようこそ、そして、「出発進行」

大きな拍手が沸き起こるのでした。
そして、二人は人生と言う列車のその第一歩を踏み出していくのでした。

fin.

すみません、長々とお付き合いいただきありがとうございました。

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